2011年05月16日

施浴

 『 施浴 』

  入浴と仏教には密接な関係があり、古くは仏像を湯で洗い清めたことにはじまります。

  寺院には 浴堂 (浴室)という建物が設けられ、“ 入浴は七病を除き七福を得る ” という教えから僧侶が功徳を積み、また身を清めるために入浴をおこないました。

  八世紀後半には、近隣の人びとに浴堂が開放され、庶民が身を清める 『 施浴 』 ( せよく ) がはじまったという記録が残されています。

  西本願寺の黄鶴台妙心寺の明智風呂 など、風呂屋形蒸し風呂 の遺構が現存しています。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)京都コラム

2011年05月16日

上賀茂やすらい祭

雅の葵祭が執り行われた同日、上賀茂神社の氏子町では
“ 上賀茂やすらい祭 ” が行われていました。



“ やすらい祭 ” といえば、今宮神社の祭礼として知られて
いますが、古くは鎮花祭 ( はなしずめのまつり ) とされて
各地で桜が散る頃に疫病退散を願って行われた一般的な
祭礼のひとつで、こちらは上賀茂神社の氏子町で行われて
きたやすらい祭です。



花傘の下は疫病など災厄を逃れることができるとされ、
多くの人びとが傘の下に入って願っていました。

もちろん、私も傘に入りましたので、これで無病息災に
今年を過ごせますね~ ( 笑 )



やすらい踊り


地元の人びとによって受け継がれている祭りですね、
地元の子供たちが笛や太鼓を鳴らしながら、踊りを
披露して町を練り歩いてきました。


  

Posted by 若村 亮  at 00:58Comments(2)らくたび日記

2011年05月16日

葵祭、雅の行列

真夏を想わす快晴の下、京都三大祭のひとつ・葵祭が
雅に執り行われました。 今年は上賀茂神社から近い、
御園橋の付近で葵祭の行列を観てきました。

賀茂川に沿う加茂街道を、ゆっくりと上賀茂神社へと
向かってくる行列がはるか遠くに見えてきました!



いよいよ平安絵巻を抜け出たような雅の行列が街道を
進んできました。 行列の前半は、勅使を中心とした列
がやってきます。



皐月らしい、艶やかな藤に彩られた牛車がやってきました!



天気に恵まれた晴天の下で執り行われた今年の葵祭、
牛車を引く牛さんも、本当にお疲れ様でした~ ( 笑 )



平安京が遷都して以来、上賀茂神社・下鴨神社に祀られる
賀茂の神様は王城鎮護の神様として朝廷からも崇められ、
天皇の命で執り行われる “ 勅祭 ( ちょくさい ) ” という格式
高い祭りとして長い歴史を有してきました。

勅使 ( 天皇の使い )


花傘


後半は斎王代を中心とした女人列が進んできました。



かつて宮中の未婚の女性 ( 内親王など ) が賀茂の神様に
奉仕する斎王の制度が定められていました。
現在は斎王の代理となる “ 斎王代 ( さいおうだい ) ” が
役目を務めています。 十二単を身にまとい、雅そのもの
ですね ( 笑 )



古くは水害を避けて五穀豊穣を願って始められたとも伝え
られる葵祭。 今年も田植えの季節を迎え、秋には実りが
もたらされることを願っています~!
  

Posted by 若村 亮  at 00:21Comments(2)らくたび日記