2011年08月12日

盂蘭盆

 『 盂蘭盆 』

  お盆 とは陰暦 7月15日を中心に行われる仏事で、新暦の現在では一般的に 8月13日~15日に行われています。

  お盆の語源 は、サンスクリット語の ullambana ( ウラムバナ ) を音写した 盂蘭盆 ( うらぼん ) の略といわれています。

  もとは中国において、苦しんでいる亡者を救うために 7月15日に行われた仏事が盂蘭盆 ( うらぼん ) であり、これが日本へ伝来し、初秋の 魂祭 ( たままつり : 先祖の霊を祀る行事 ) と習合し、祖先の霊を供養する仏事 となりました。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)仏教コラム

2011年08月11日

大谷本廟

 『 大谷本廟 』

  浄土真宗本願寺派西本願寺 ) における 宗祖・親鸞聖人廟所 『 大谷本廟 』 ( おおたにほんびょう : 通称・西大谷 ) といい、清水寺のふもと五条坂に広大な敷地が広がり、親鸞聖人の墓所や明著堂をはじめ、約1万2千余基の墓が並んでいます。

  親鸞聖人は当地・鳥辺野荼毘 ( だび : 火葬 ) にふされたと伝えられ、後世になる慶長8 ( 1603 ) 年に移転・整備されて大谷本廟となりました。 親鸞聖人の荼毘所 には 親鸞聖人奉火葬之古墳 と刻まれた石碑が立っています。

地図 : 大谷本廟
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)清水寺付近

2011年08月10日

九相

 『 九相 』

  意識を集中させて、特定の対象を心に思い描くことによって仏教の真理を直観的に認識しようとする修行を 観法 ( かんぽう ) といい、その観法のひとつに 『 九相 』 ( くそう ) があります。

  九相 とは、人間の死体が腐乱して白骨化するまでの九段階 を想うことで、異性の肉体や美しさの儚 ( はかな ) さを思い知り、それに対する 煩悩欲望執着 を消して身の不浄を観じて貪欲を離れる方法とされ、九相図 が描き残されています。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)文化コラム

2011年08月09日

浄玻璃の鏡 と 人頭杖

 『 浄玻璃の鏡 と 人頭杖 』

  閻魔庁総司 として死者の生前の罪を裁く 閻魔王 は、『 浄玻璃の鏡 』 ( じょうはりのかがみ ) と 『 人頭杖 』 ( じんとうじょう ) と呼ばれる道具を持ち、死者の生前の罪判決 を下します。

  浄玻璃の鏡 は死者の生前の真の姿を映し出す鏡であり、人頭杖 は閻魔の問いに嘘をつくと怖い顔が口から炎を噴き出し、正直な答えには優しい顔の口から白蓮華を噴くといわれ、生前の善行と悪業を閻魔王に知らせます。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)文化コラム

2011年08月08日

お精霊迎えの行事へ

今日はほんとに暑い一日でした。 午後はカルチャーの
現地散策講座で西陣界隈を歩いていましたが、ジリジリ
と肌が焼けるような日射しでした ( 笑 )

お盆を前に、京都ではお精霊さんを迎える行事が行われ
ていて、千本ゑんま堂千本釈迦堂 などを巡りました。

こちらは “ 苦抜き ” のご利益で親しまれる 釘抜地蔵 です。
本堂前にある大きな 釘抜き がとても印象的です!



北野天満宮では、お正月に欠かせない縁起物の 大福梅
天日干しされていました。 このカンカン照りは、天日干し
には最高の天気ですね~♪ ※大福梅 とは?⇒ こちら



さ、こんな暑い中を歩いた後は、冷たいものが~!!
ということで、北野天満宮の門前名物のひとつ “ 粟餅 ”
澤屋 さんへ。



粟餅入りのかき氷 をいただこうと思いましたが、大人気の
粟餅だけあって、次の粟餅ができるまで時間がかかります
とのことでしたので、宇治氷 をいただきました。



冷たくって、すっかりクールダウンになりました。

さて、明日は 比叡山 に行く予定をしていますので、こちらは
市街地に比べて涼しいと思うので、明日も楽しみです♪
  

Posted by 若村 亮  at 23:36Comments(4)らくたび日記

2011年08月08日

六道の世界

 『 六道の世界 』

  迷いのない浄土世界に対して、まだ迷いのある世界を 『 六道 』 ( ろくどう ) といい、すべての人びとが生死を繰り返す六つの世界とされています。

  六道の世界とは・・・

 地獄道 : 地獄のこと
  餓鬼道 : がきどう : 飲食が自由にならず、飢えに苦しむ世界
   畜生道 : ちくしょうどう : 悪行の結果、死後生まれ変わる畜生の世界
    修羅道 : しゅらどう : 阿修羅が住み、常に争いの絶えない世界
     人間道 : にんげんどう : 人間として守るべき道
      天道 : てんどう : 天人の住む世界

  と考えられています。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)歴史コラム

2011年08月07日

六道まいり

 『 六道まいり 』

  六道珍皇寺 ( ろくどうちんのうじ ) では、毎年8月7日~10日、お精霊さん ( おしょうらいさん : 先祖の霊魂 ) を 冥土 から 現世 へ迎える 『 六道 ( ろくどう ) まいり 』 がおこなわれます。

  人びとは先祖の戒名 ( かいみょう : 死者に僧侶がつける名前 ) を書いた 水塔婆 ( みずとうば : 薄く細長い板 ) を手に持ち、迎え鐘 を撞いてお精霊さんを呼び寄せ、高野槙 ( こうやまき : スギ科の常緑針葉樹 ) を水に浸して水塔婆を潤 ( うるお ) して納めます。

  盂蘭盆会 ( お盆 ) の前の伝統行事です。

『 六道まいり 』  六道珍皇寺
   8月7日 ~ 10日
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)歴史コラム

2011年08月06日

延暦寺・浄土院

 『 延暦寺・浄土院 』

  延暦寺東塔 から 西塔 へと歩いていくと、延暦寺を創建した 天台宗祖・最澄御廟 である 『 浄土院 』 ( じょうどいん ) と呼ばれる建物が、山深い比叡山内に佇んでいます。

  弘仁13 ( 822 ) 年、最澄は56歳で没し、仁寿4 ( 854 ) 年、最澄の遺骸を弟子の僧・円仁 ( 慈覚大師 ) が移して安置し、現在の比叡山内の浄土院へと歴史が受け継がれてきました。

  浄土院では現在、十二年籠山 と呼ばれる厳しい修行に励む僧が毎日、最澄に仕えるごとく奉仕しています。

地図 : 比叡山・浄土院

8月9日(火) ≪ 京都リビング現地講座 ≫
真夏の暑い京都の市街地を離れて比叡山へ!
ロテル・ド・比叡のフレンチをご賞味いただいた
後に延暦寺を訪ね、浄土院も参拝します♪
● 詳細は こちら
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)比叡山

2011年08月06日

京町家で風情あふれる “ 流しそうめん ”

さぁ、今宵は四条京町家で流しそうめん! ということで、
午後からぼちぼちと準備を ( 笑 )

なんといっても、四条京町家には伝統工芸に携わる職人さん
のお店 「 粋匠 」 さんがありますから、竹工芸の山崎さん自ら
刃を振るって本物の竹を使って、流すための道具を制作して
くださいました! これは贅沢です ( 笑 )



竹の節を削り取って・・・



いよいよ道具が完成! 流しを支える台も細い竹を組んで
制作したという、まさに京都の竹工芸の粋!でしょう ( 笑 )
井戸水が流れる蛇口から短い竹で水を誘導し、長い竹に
注いでいます♪



水が流れ落ちるところには “ ざる ” を置いて、最後に
残ったそうめんをまとめあげます ( 笑 ) 通り庭と呼ぶ
土間が奥へと続く京町家ならでは、の風景ですね!



さぁ、いよいよ流しそうめんの開始~~~♪♪♪



竹の両側に陣取り、流れるそうめんを一斉につかまえて
器に入れ始めました。 まぁ~、かなりの量のそうめんを
ゆがきましたので、わんこそば状態でどんどんと流れて
くるので、ひとりギブアップして、ふたりギブアップして・・・
と、たっぷりと流しそうめんを堪能した人から順に離脱を
していきました~ ( 笑 )



離脱をしたら、座敷で和洋のオードブルやビールを♪



そうめんを流す役目を担っていたことから、最後に私も
流してもらって流しそうめんを楽しみました~!



これ、木箱に入っていた高級・三輪素麺で、さすがに
一口いただいてその美味しさに感動でした♪



贈り物で素麺をいただいた瞬間から、これは流し素麺を
したら面白い!と直感し、今日の企画となりました。

この企画、ぜひ来年に、らくたび会員の皆さんと一緒に
やってみたいです! えっ、今年ですか? ( 笑 )
  

Posted by 若村 亮  at 01:44Comments(2)らくたび日記

2011年08月05日

玄宗皇帝 と 楊貴妃

 『 玄宗皇帝 と 楊貴妃 』

  中国・第六代皇帝 『 玄宗 』 ( げんそう : 在位 712-756年 ) は、当初は 善政 をしいて 唐の全盛期 を築きましたが、晩年になると 絶世の美 を誇った 『 楊貴妃 』 ( ようきひ ) を 溺愛 し、最後は反乱を招いて皇帝の座を退きました。

  建長7(1255)年、僧・湛海 ( たんかい ) が中国・南宋から持ち帰ったと伝えられる 聖観音像 は、玄宗皇帝 が亡き 楊貴妃 を偲んで彫らせたものといわれ、現在、泉涌寺観音堂楊貴妃観音像 として祀られています。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)歴史コラム

2011年08月04日

夕刻の四条京町家

太陽が傾き、四条京町家の奥庭も影が深くなってきました。



奥庭にはライトがあり、夜間ライトアップも可能です ( 笑 )



今日からインターンシップ制度で、京都の大学に通う2名の
学生さんが弊社に来て、これから7日間、出版業務を中心
に実務を経験していきます。ぜひ、素敵な経験になるよう、
こちらもお世話したいと思っています。



また、明日の夕方、四条京町家では関係者の懇親会で
“ 流しそうめん ” を行う予定です! ( 笑 ) 見世の間の
伝統工芸を扱う 「 粋匠 」 さんに竹を手配していただき、
本格的な流しそうめんを行う予定なんです。 その模様は
ぜひ明日、お届けしたいと思います。 さて、ちゃんと竹の
上を流れて流しそうめんになるでしょうか ( 笑 )

さて、そろそろ今日は帰宅します♪
  

Posted by 若村 亮  at 19:02Comments(2)らくたび日記

2011年08月04日

手水鉢

 『 手水鉢 』

  『 手水鉢 』 ( ちょうずばち ) とは、本来は神前や仏前で口をすすいで身を清めるための水を入れる器であり、神社や寺院に備えられてきました。

  その後、茶の湯の発展 にともない、石灯籠 と同じように露地などの庭園内に持ち込まれ、庭園を飾る景物のひとつ として好まれるようになりました。

  古い石塔や灯籠などの石造品を流用して水穴を掘った 見立物手水鉢 や、最初から庭園や露地に合わせて制作された 創作形手水鉢 など、その分類も多岐にわたっています。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)歴史コラム

2011年08月04日

夜の鴨川さんぽ

納涼床で賑わう鴨川沿いの町並み。 でも、この写真
ではそのような賑わいまでは感じられませんね ( 笑 )



久しぶりに鴨川べりの遊歩道を歩きましたが、川風が
吹き抜けて、とっても素敵な散歩になりました♪



今年はまだ鴨川・納涼床には行っていませんでした ( 汗 )
ぜひ夏が終わるまでには行っておかないと~ ( 笑 )
  

Posted by 若村 亮  at 01:55Comments(2)らくたび日記

2011年08月04日

大学新卒の頃・・・

今、公立の小・中・高校は夏休み期間中ということで、学校の
先生の研修もこの夏休み期間中を利用して行われています。

京都府下の新任者・新規採用者の先生の研修が行われて、
1日から3日にかけて、研修内で京都の歴史・伝統・文化を
講演する機会がありました。



大学新卒のフレッシュな顔ぶれの先生が一同に会する研修
で、自分の新卒の頃を思い出しました ( 笑 )



昔の事を思い起こせば、先生という職業に憧れて教育大学を
受験しましたが、見事に不合格となり、浪人して翌年に立命館
に入学して理工学部で機械工学を学んだのでした。あの時に
教育の方面に進んでいれば、また違った人生があったのかな、
と思ったり ( 笑 )

フレッシュな先生の皆さん、ぜひ素敵な先生になってください!
  

Posted by 若村 亮  at 01:08Comments(2)らくたび日記

2011年08月03日

貴船の川床

 『 貴船の川床 』

  京都の奥座敷 と呼ばれ、夏は 納涼床 で賑わう 「 貴船 」 ( きぶね ) は、京都市内から北山連峰へ少し入った山間に位置しています。

  貴船川は鴨川の源流のひとつにあたり、清らかな流れを眺めながら美味しい京料理をいただく 川床 が設けられ、避暑をかねて多くの人びとが訪れます。

  また、貴船山の東の麓にある 貴船神社 の歴史は古く、鴨川の水源地 にあたることから、平安時代より 水を司る神 として厚い崇敬を集めてきました。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)京都コラム

2011年08月03日

≪ 五山の送り火 ≫ 特別講演 in ホテルモントレ京都

ホテルモントレ京都 ・ 夏古都シリーズ
8月16日(火)開催 / 限定20名

≪ 五山の送り火 ≫
特別企画・とっておきプラン!




夏の終わりを告げる ≪ 五山の送り火 ≫ は、夏の風物詩 のひとつとして古くから執り行われてきた 精霊送りの伝統行事。 今回の特別企画では五山の送り火をはじめとする夏の京都の風物詩について若村が講演を行い、その後に美味しい 会席料理 をご賞味いただきまして、そしていよいよホテルの上階より 五山すべてを鑑賞していただく という企画です ( 笑 )

本プランの詳細は 【 ホテルモントレ京都 】 公式HP : こちら よりご覧ください♪ 限定20名ですが、皆さまのご参加をお待ちしています!
  

Posted by 若村 亮  at 00:00Comments(0)京都

2011年08月02日

葉月

 『 葉月 』

  陰暦8月異名『 葉月 』 ( はづき ) といい、現在の新暦では9月上旬から10月上旬の 初秋 にあたり、樹木の葉が落ちる月 という < 葉落ち月 > が転じて 『 葉月 』 といわれています。

  その他にも、稲が実って穂が張る月 という < 張り月 > が転じて 『 葉月 』 になったという説など、諸説が伝えられています。

  8月上旬は、1年でもっとも暑い季節となりますが、すでに 暦の上 では 秋の始まり となります。
  

Posted by 若村 亮  at 12:00Comments(0)歴史コラム

2011年08月01日

八朔

 『 八朔 』

  月の満ち欠けを基準として定めた暦法・陰暦 において、月初めの日 は月全体が太陽光線を背後から受けるために地球からは月が見えない 新月 となり、そのような日時を昔は 「 朔 」 ( さく ) といいました。

  陰暦8月1日 は、八月朔日 を略して 『 八朔 』 ( はっさく ) といい、かつては早稲の穂が実る初秋にあたり、農家では豊作を祈願するとともに初穂を恩人に贈って秋の実りを祝いました。

  田の実頼み に通じることから、芸事や商売でお世話になっている師匠や出入り先に贈り物をして日頃の恩に感謝する行事 『 八朔 』 となりました。 新暦になった現在、八朔 の行事は 京の夏の風物詩 となり、祇園 では黒紋付の芸舞妓さんが芸事のお師匠さんやお茶屋さんへ挨拶に回る姿を見ることができます。
  

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