藤袴

若村 亮

2010年11月05日 12:00

 『 藤袴 』

  奈良時代の万葉集にも詠まれた秋の七草のひとつ 『 藤袴 』 ( ふじばかま ) は、キク科の多年草で、かつては日本各地の河原などに群生していましたが、現在ではすっかり姿を消して 準絶滅危惧種 ( 環境省レッドリスト ) に指定されています。

  昔から乾燥した藤袴は 香料 として重宝され、平安時代の宮中では女性達が香袋に藤袴を入れて十二単にしのばせていました。

  源氏物語第30帖 の巻名は、夕霧が詠んだ和歌にちなんで 「 藤袴 」 と名付けられています。

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