猫入り涅槃図

若村 亮

2009年03月14日 12:00

 『 猫入り涅槃図 』

  涅槃図 には 釈迦 の涅槃 ( 死 ) を嘆き悲しむ大勢の弟子とともに、象や虎や孔雀など様々な 鳥獣 が描かれています。

  ところが昔から涅槃図に が描かれることはなく、“ 釈迦の使いである鼠を猫が食べたから ”“ 猫は鼠にだまされて釈迦の涅槃 ( 死 ) に間に合わなかった ” など諸説が伝えられています ( ゆえに猫は干支にもいない ) 。

  ところが 東福寺 の涅槃図は 『 猫入り涅槃図 』 ( 室町時代 ) と呼ばれ、作者の 明兆 が描いている時に絵の具 ( 染料 ) を裏山 ( 現、絵具谷 ) から持ってきた猫を描いた、といわれています。

『 東福寺涅槃会 』  東福寺
   3月14日~16日
   縦15m×横8mの涅槃図
   室町時代の画家明兆作 「 猫入り涅槃図 」
   涅槃図のある本堂は無料、その他、特別拝観あり

関連記事